今から20年以上前の学生のとき、私はアメリカに留学していました。今では信じられませんが学校の PC では日本語が入っておらず、よめませんでした。当時はこのままいけば”英語ネイティブになる”と本気でおもっていました。。。仮にあのときからアメリカに住み続けていてもネイティブにはなれなかったでしょう。完璧な英語スキーマがないからです。
仕事でもプライベートでも、日々英語を使っています。定冠詞・不定冠詞(説明)の使い分けや、可算・不可算名詞(説明)の選び方など、頭を悩ませていました。(今は有料版のgramaly を使用しているので、悩んでいません!)英語の完璧なスキーマがないので、悩むのは当たり前です。
本でスキーマを知りました。言語のスキーマとは、生まれたときからその言語にふれ自然に身に付いた言語能力です。勉強して高めることはできまずが、完璧にはなりません。日本語ネイティブが「て」「に」「を」「は」を深く考えず、高い確率で正しいものをえらべるのは日本語スキーマのおかげですね。
今回紹介する本「英語独習法」の著者の今井むつみ氏は認知科学の学者でありながら、英語力も相当高い方なので説得力がありました。認知科学者の視点で書かれているので、新しい英語学習に対しての気づき・学びが多くありました。
記事から以下3点が学べます。
・英語ネイティブになるには完璧な英語スキーマが必要
・語彙(ごい)を増やす熟読法
本ではこのほかにもない英語スキーマをカバーする方法、多聴ではリスニング力は伸びない理由、スピーキングとライティング力のつけ方などがのっています。これからも英語学習をつづけていく上で、正しい努力をするための基礎になる一冊でした。
「わかりやすくおしえれば知識は定着する」は幻想
認知科学は語学の習得にも深く関係していますが、その点を考慮した英語の英語勉強法は少ないといいます。多くは人の情報処理を考慮していない、「英語の学習」に特化したものがほとんどとのことです。“教える側がどんなにわかりやすく教える内容を提示しても、それが学習者の期待と一致しないもので、学習者が別の情報を期待していれば、教えられた情報に気づかずに受け流してしまう可能性が高いのである。学習者がどんなに一生懸命集中して聴いたり読んだりしていても、である。”
注意を向けている場合でも、予期しないことは見逃すことが多いそう。また頑張って覚えても、数か月すると忘れてしまう可能性が高いようです。人間の記憶は脆弱。それではどう記憶に残すのか?

人は興味のないことは、変なことでも気づかない。
まず自分のなりたい英語レベルを明確にします。仕事でプレゼンできるレベル、旅行できるレベル、洋画を字幕なしで見られるレベルなど具体的にです。漠然と「英語ができる」や「英語ペラペラ」ではダメ。
自分の目標にあった勉強をすることが重要です。本当に「使える英語力」がつけば、英検に合格することや TOEIC で高得点をとることも可能。
短期間で楽にスキルをつけることはできません。長期目線で(1年おきに英語関連の何かのテストを受けるなど)、楽しく自分の目標にあったスキルをつけましょう。
・「短期で楽に身につける」という考えをすてる
・暗記しようと勉強するのはやめる
YU
英語ネイティブになるには完璧な英語スキーマが必要
各言語にそれぞれのスキーマがあります。言語のスキーマとは、深く考えず自然な言語処理をする能力。英語スキーマについて、定冠詞・不定冠詞を使いわかりやすく説明をされています。
自動車がモノに衝突した事故現場の映像をみせ、英語母国語者の別々のグループにそれぞれ下記質問をしたようです。
・ Did you see the broken headlight?
・ Did you see a broken headlight?
ヘッドライトは壊れていませんが、the ~ と聞いたグループの人は壊れたライトを見たと答えました。私には2つ文の違いはわかりませんでした。
the~ は、「あったでしょ。見た?」というニュアンスになるようです。
“スキーマは、単に「定まったものにはthe、定まっていないものにはa」ということばで表現されるルールとは違う。それぞれの状況で瞬時に身体が反応するような、身体に埋め込まれた意味のシステムなのである。”
本には我々が持ってない英語スキーマを、オンラインツールで補う方法が章を使い詳細に、書かれています。単に単語を暗記するのではなく、英語ネイティブの視点で英単語を学べます。
YU
語彙(ごい)を増やす熟読法
多読・多聴で語彙は増えるという神話のようなことを多くの人は信じていると言われています。“多読で英語運用能力を全般的に高める万能薬のように思うことは間違いである。多読がもたらす効用には限界があり、語彙の広がりと深さを得るという目的に多読はほとんど役に立たないのである。”
記憶に残すには、単語の意味を深く処理する必要があるようです。つまり意味不明単語がでてきても辞書で意味を調べるだけでなく、紹介されているオンラインツールを使い、その単語の意味の広がりや深さを理解し、その単語を使い英文を書いて深い情報処理をします。
経験上自分でその単語が使えれば記憶に定着する可能性が高いです。自分で書いた文章がただしいかは、ChatGPT に次のようにききましょう。単語が文脈にあってるかを確認しましょう。
Does the word 〇〇 used in the following sentence fit the context?
Please tell me a more appropriate word if you have one in your mind:
(〇〇の単語を使い書いた文章を貼り付け)
また本には映画を熟見する方法も書かれています。映画が字幕なしで見られるようになっても、ニュースの理解度は映画ほどにはなりません。使われるいいまわしや単語が違うからです。
映画と同様、ニュースも熟見しましょう。英語字幕が付いたニュースの動画はググればたくさんでてきます。(映画の熟見には、ブラウザにアドインする有料プラグイン「同時字幕で英語学習」がおすすめです。Netflix, hulu 版があります。ポイントは表示可能な、英語字幕を見ることです。日本語字幕は、長さなどの問題で意訳されているからです。)
リエゾンの学習にもなります。イギリス英語とアメリカ英語をバランスよく聞くようにしましょう。イギリス英語の特徴は単語を全て発音する場合が多く、アメリカ英語は最後まで聞こえない場合が多いです。
英語のリエゾン (liaison) とは、子音と母音(英語において vowel とは、A、E、I、O、U の文字、またはこれらのいずれかの文字によって表される音、母音のことです。consonant とは、その他のアルファベット、またはそのいずれかの文字によって表される音、子音のことです。) 、単語と単語が連結するなどして音が変化することを指します。引用元 ベルリッツ
・ブラウザ・アドオンアプリを使い、英語字幕を読む
まとめ
私はこれまで20年以上英語を、日々使用してきました。記事の内容を実践することで、読者は以下のような学び・気づきがあります。
英語力の向上: 英語のネイティブ・スピーカーになるためには、完璧な英語スキーマを持つことが必要です。完璧なスキーマをもつことはできませんが、学習で向上させる方法についての見解が認知科学者の視点でのべられています。
語彙習得の強化: 語彙を増やすための精読法をすすめています。多読だけに頼るのではなく、オンラインツールを使って単語の意味の広さと深さを理解します。そして情報を深く処理することです。
効果的な言語学習戦略: 個人の目標に合わせて英語を勉強することや、好奇心のある分野に集中することなど。長期的な英語学習の視野に、立つことをすすめています。また、暗記だけを目的とした学習を避け、学習プロセスを楽しむ必要性を強調しています。
英語学習を始める前に、知りたかった内容が多く書かれた本です。この本を読んでから勉強を始めれば、効果的に学習をすすめることができます!
